美術館は海外から優れた絵本の原画を集めて展覧会を行ったりする。
それを待ってて楽しみに出かけるのだが、
「行きはよい~♪、帰りはこわい(栃木の方言では疲れたの意)♪」(童謡通りゃんせ)・・で
いつもドーンと疲れて帰って来る。
その絵の技術の高さ、色彩の豪華さ、大作絵本のユニークなキャラクター、など、など
次々見るのにもかなりエネルギーがいる。
大体は美術館では気に入った絵をじっくり見られるのは、数点ぐらいだろうか。
一点でも気に入った絵が見つけられたら、その日はとてもラッキー。
一日充実した気分で過ごせる。
時々その一点を見に、美術館を訪れることもある。
さて、数年前、足利美術館の世界の絵本原画展を見に行った時のこと、
絵本原画展ではいつも館内に自由に絵本を読めるコーナーが設けてあるのだが、
このコーナーのテーブルの席で二人の兄妹が一冊の絵本を仲良くみていた。
二人の年齢をたずねたら、10才と4才だと言う。
英語のアルファベットの頭文字の単語の絵本。
四才の妹がその本の中を指差して、お兄ちゃんが英語を読んでいた。
英語を習ってる兄は小学五年生。
これは? これは? と手当たり次第指差す妹だが、
それに合わせて英語を読むお兄ちゃんを見てると、家でも
こんな風にして遊んでいるのかなと思った。
妹に兄が英語の話をして、本を持ってきた妹は、気を利かせて質問したりして・・
しばらく遠い昔を懐かしく思い出しながら、ぼんやりその子の英語を聞いていたら
「これから集会室で絵本の読み聞かせが始まります・・」という案内が館内に流れた。
二人は本を閉じ、丁寧に元の所に戻して、
お兄ちゃんは妹の手をひいて、集会室に向かった。
私も席を立って、二人を見送った。
兄が妹をかばうように歩くその後ろ姿は、
遠い昔見た外国の一枚の絵のように、強く印象に残った。
- 2010/06/04(金) 11:39:18|
- イラスト
-
-
| コメント:3
> maruzouさん こんにちは♪
コメントありがとうございます。
そうです。栃木県に住んでます。
童話の中で、栃木にまで物件を探しに行った。というくだりでは、ぐっと
親近感が湧きましたよ。笑えたし、スケールもあったし、あの辺りは最高潮でしたね。
毎日楽しみに読ませていただきました。プロの作家さんかと思いました。
でもいろんな人達と出会って、いろんな所に出向く生活背景があって、本当に面白い
ものが描けるんだと納得ですね。
奥様もできた方ですね。
- 2010/06/07(月) 12:12:57 |
- URL |
- tokosantan #-
- [ 編集 ]
tokosantanさん、こんばんは♪
この間のコメント、ホント 見事に消えてますねぇ。
tokosantanさんの栃木LOVE以外は、
たいしたこと書いた訳ではありませんでしたから、
なぞるようなコメントは、やめときますね(笑)。
今日は、静岡県の故郷富士宮から身延線鈍行、
甲府経由のスーパーあずさでで池袋に帰ってきたのですが、
なんとその後の電話で明日も甲府に行くことになってしまって、
終わる時間を考えると 恐らく泊まりになりそうです。
家に帰れるかどうかもその日になってみないとわからない「寅さん暮らし」。
ある意味、若い頃の憧れの生活を、今してます。
- 2010/06/09(水) 22:54:54 |
- URL |
- maruzoh #-
- [ 編集 ]